可変ノズルターボ(VNT・VGT)ターボ

可変ノズルターボ(VNT・VGT)修理開始!!

最近のディーゼルターボ車のタービンは殆ど可変ノズルターボ(VNT-Variable Nozzle Turbo)が採用されています。
VNT(VGTとも言いますが)は、従来の単にブースト圧のみで排気ハウジングの1箇の弁をコントロールするのではなく、エンジン回転数、スロットル開度、負荷等の情報をコンピューターで演算しその時点での最適なブースト圧が掛かる様になっています。

 

排気ハウジングの中に小さなノズルが沢山あり、このノズルが開いたり閉じたりする事により排気ホイールに当たる排気ガスを直接コントロールしてます。

 

この排気ハウジング内のノズルをどの様に動かすかによりタービンに効き出しが大きく変わってきます。
この動きをコントロールしているのが”E-Actuator(電子式アクチュエーター)”です。

 

殆どのタービンメーカーは、ディーゼルエンジンに装着するタービンはVNT方式を採用しています。
メルセデス、BMW、VW、Volvo等のヨーロッパ車、そしてトヨタハイエース、日産ムラーノ、いすゞ等の国産車ディーゼルエンジン、日野デュトロのトラックにも採用されています。
VNTの事は大体お分かり頂けたと思います。より詳しくはWikipediaかYoutubeを見て下さい。

 

こうした複雑な装置の為トラブルも多いのが現状です。
具体的には次の様なトラブルが多々あります。
ディーゼル車は排気ガスの問題でタービンの排気側のハウジング内部に排気ガスカーボンが付きやすく、それが堆積し上記のVNT内部のノズルの動きが悪くなるなり、最悪は動かなくなります。

 

このノズルが動かなくなりますと、ブーストが全く効かない状態となりエンジンはNA状態になりパワーが極端に落ちてしまいます。
更にやっかいなのは、ノズルが動かない(動きが悪い)状態でも、E-Actuatorが正常ならE-Actuatorは動こうとして内部のモーターや基盤に異常に負荷が掛かりE-Actuatorが破損し、修理あるいは交換が必要になります。
順を追っていきますと下記の様になります。
  1. 排気側のノズルに排気ガス中のカーボンが堆積し始める
  2. カーボン堆積が多くなり排気ハウジングの内部のノズルの動きが悪くなる
  3. ノズルの動きが悪くなるとエンジンパワーが落ち始める
  4. ノズルの動きが悪くなる為にE-Actuatorに負担が掛かる
  5. E-Actuatorの負担が増し、内部のモーター、回路が破損する
こうしたトラブルが発生した場合、今迄はタービンアッセンブリーの交換しか方法が無く非常に高価でした。
当社ではこのE-Actuatorの修理、交換が可能になり、タービン本体も含め完全OHする事が出来るようになりました。
お困りの方是非ご相談下さい。

 

※尚E-Actuatorの修理にはキャリブレーション(調整)が必須です。ご注意下さい。

Hella E-Act

TOYOTA E-Actuator